reference
一枚ずつ、ゆっくり、丁寧に。
汚れてしまった写真を洗浄していく。
綺麗に洗浄されたネガフィルムたち。
昔の写真ほど このようにして救われていきます。
一枚一枚、丁寧に、被災者の方々の手によって整理されていきます。
いくつかの町では、ナンバリング管理も行われました。
ナンバリングのおかげで、
写真も見つけやすくなり、管理もしやすくなったそうです。
被災者の方々、自衛隊員の方々によって
本当にたくさんの写真たちが瓦礫の中から救出されました。
一体どれだけのデジタルデータの写真が失われてしまったのだろうか。
自分の写真を探しには来てみたものの なかなか見つからない
地元で写真館経営を営業していた佐藤さん。
並べられている写真たちのほとんどが
ご自身の写真館で撮影したきたものだったそうです。
佐藤さんの父親と幼い頃の自分の姿が写っている写真を発見。
よく見ると、それはお爺さんの写真アルバムだった。
“ほんと詰まるところ写真だよね。お金とか印鑑とか通帳とか、現実的なことを表面的では言うけどね。『写真1枚、出てこないかなぁ』って皆んな言うもんな。なんにもないからね。なんにもなくしちゃったからね。”
佐藤さんの言葉をそのまま引用。
綺麗に洗浄された写真たちが壁に掛けられている部屋で
思い出話に花が咲く被災者の方々。
孫の幼い頃の写真が見つかる。
デジタルデータでは救いきれなかったはず。
紙の写真だったからこそ救い出された写真の命。
写真があるだけでどれだけ心強いか、
身に沁みて伝わってきます。